東日本大震災について
(東北各地のみなさんへ)

今回の震災によって、現在もたいへんな生活を送られている方に、
あらためて、心からお見舞い申し上げます。
僕にとっては、長年通ってきた東北地方、
折しも今年ツアー10周年の記念イベントを準備している中での今回のこと、
正直なところ、最初どう受け止めていいのかわからずにいました。
毎年のように訪ねてきたのは内陸から日本海にかけての土地が多かったので、
津波などの大きな被害は受けていないとのことでしたが、
一番知り合いが多い福島においては、今も原発の問題をはじめ、
さまざまな苦労を抱えていることを、本当に心苦しく感じています。

さて、被災地以外に住む多くの人と同じように、
震災直後より、自分には何ができるかをずっと考えていました。
知り合いの釜石へ向かうボランティアチームに加わってみたり
(実際には時期尚早で出発できませんでしたが)、
また、いつも歌ってきたイベントへ自ら行こうかとも思いました。
ただ、どれも今のところ思いは形にならず、ただじっと様子を見つめているのみです。

我に返って、僕は音楽活動において、歌は求められてこそ、喜ばれるものと思っています。
そう思うと、「歌いに行きたい」とか、「何もできなくてもどかしい」とかいう気持ちは、
結局は自分の中の問題で、自己満足に過ぎないんではないかと気づいたところです。

ツアーは決まっていた四国に行ってきました。遠く離れ、
余震でも揺れない土地においては、特にテレビもしばらく見ていなかったこともあって、
誤解を恐れず言うならば、だいぶ震災の臨場感が自分の中で薄れていました。
それでも僕のこれまでの旅の経験の多くは東北地方だったわけで、
ライブを始めれば、また人と会えば、自然と東北地方各地の話をしていました。
そして「落ち着いたらぜひ旅行にでかけてください」と話していました。
ささやかながらこれが今僕が、自然にできることかなと思っています。
全国各地でのさまざまなライブやイベント出演の機会に、東北で書いてきた歌を歌いながら、
これまで訪ねた美しい場所を、いくつも紹介していけたらと思っています。

そして、声がかかれば、すぐに北へと車を走らせようと思っています。

9月の10周年企画についてはこれからゆっくりと相談ですが、
盛大にやれたらと思っています。

歌いに行った日にはぜひまた仲間に入れてください。

                             2011年5月4日
                                   Choji